ライトノベル

「1ページでも読み飛ばすと登場人物が3人も死んでいる」と評された人気ライトノベル作家・左々暗龍(ささくらりゅう)。
締切前夜で追い詰められている龍の前に、執筆中の作品の登場人物と同じ名前のミカトという少年が現れた。偶然にも、先ほどミカトが死ぬシーンを執筆したところだった。
ある日、龍の元に気味の悪い写真付きのメールが送られてくる。
特に気に留めなかった龍だったが、やがて奇妙な殺人事件へと巻き込まれていく―・・・

小説に書いた殺人シーンが、まるで予言のようにそのまま現実となっていきます。
かと思いきや、物語はもっと意外で不気味な方向に転がっていきます。
はじめは、龍が書いた「ガゼル」シリーズに出てくるキャラの一人、「イオナ」のコスプレイヤーが殺されたことに始まります。
しかし、小説に書かれた通りに殺されたわけではなく、どちらかといえば稚拙な「見立て殺人」なのです。
何となく不気味な雰囲気が全編に漂っていて、読み応えのアルサスペンスです。

主人公の龍は、自分の作品を好きになってくれた読者を大事に思っています。
暴力表現の多いライトノベル作家にしては、感覚がまともですね。
理不尽に殺された被害者に同情し共感しながら、しかしそんな風に思ってしまう自分を傲慢だとも感じています。
締切直前の龍はかなり気持ち悪かったですが、第一巻読了後の感想としては好感度が高いですね。